SCAJ主催の「コーヒーテイスティング力を高めるために・ワインの表現との共通点相違点からの考察」という大変興味深いセミナーが開催されました。(BKTc-N)

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受講対象は、SCAJコーヒーマイスターの3年更新者の方々。コーヒーマイスターは3年ごとに有償で更新しなければなりません。SCAJ会員であることも要件になっており、独立自営の個人事業主の方の場合、正直費用負担は軽くありません。マイスターバッジを胸にスペシャルティ普及に尽力されているマイスターの方々からマイスター向けの企画セミナーを立ててほしいという要望があったそうです。その積極性に応える形で、今回J.S.A認定シニアワインアドバイザーを持つコーヒーマイスターを講師に招聘して掲題のようなセミナーが実現しました。

専門領域のスペシャルティコーヒーをより充実させるために「アドバンスド・コーヒーマイスター」の講座が始まり、他分野の多様な「スペシャルティ」を知るためにこうした比較研究講座が開かれました。3年更新し、セミナーに応募されたマイスターの方々一人一人の積極性が、結果的に協会を動かしたことになります。

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第1部は60分の講義。ワインとコーヒーの意外な共通性、相違点を知ることになります。シンプルにわかりやすく説明してくださるのですが、これほど体系的に整然とお話しするには、どれほどの準備がいることか。「ソムリエさんたちは、お客様から好みを聞き出すために、常に人と対話する訓練をしています。」誰でも最初からおしゃべりの上手な人はいないそうです。

休憩の後、3種のコーヒーを試飲します。重要なポイントは評価するだけでおしまいではなく、普通の消費者の方へ商品の特性をいかに知らせるか。またそのために特性をいかに言語化、体系化するか。ワークショップをしながら、「『評価する』から『伝える』へ」が具体的に示されます。ほとんどの受講者が引き込まれ、多様な意見を表明します。この第2部で、講師は受講生の味の好みを見事に引き出してしまいました。販売における「テイスティング」の意味と適切な方法論が体験的に学べました。まとめに、ワインテイスターとして3種のコーヒーをどう表現するかという例を披露。そして、受講生の表現した言葉から、共通する表現が多くでてきそうなワインを紹介されました。わたしがお手伝いした日は「Aはロワールのロゼダンジュ、似たほんのり甘さがあります」「Bはアルザスのリースリンク。かなり近い青リンゴ風の香りのものがあります」「Cはローヌのクロズエルミタージュというシラーという品種のもの」だそう。

休憩後、ソムリエの資格や試験についての紹介。ワインの世界が普及啓蒙のためにどんな活動を行っているか。特に興味深い「消費者育成」のお話があり、比較してコーヒーマイスターの位置、意義の重要性を再確認しました。「鑑定評価のコメントでなく、一般の方に飲んでみたいと思わせる表現」を常に考えていなくてはならない。「スペシャルティコーヒーのお店は、もっとお客様とのコミュニケーションを大切にして、お客様の好みを聞き出し、楽しませてほしい。まだまだメニューの説明だけに甘んじているところもあります。お客様はおしゃべりしたいので『美味しかった!』と話しかけても、ただ『ありがとうございました』だと会話が切れてしまうのは残念。せっかく人間同志が向かい合っているのですから」と。
ワインの世界を学び、少しでもワインの世界に近づけるよう、がんばらなくては。

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板書の意味が知りたいマイスターは、3年更新の時に事務局にセミナーを開催するよう要望しましょう。セミナー終了後、受講生は口々にワインの勉強もしなくちゃ----と。

2012.11.23 / Top↑
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