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いつも皆様にご覧いただいておりますcafé Bach内の版画は
全て上野遒(しゅう)先生の作品です。
この度、6月29日(木)~8月7日(月)まで、沖縄県の佐喜眞(さきま)美術館にて
「上野遒展」が催されます。
ぜひ、ご都合のつく方は足をお運びくださいませ。


佐喜眞美術館 館長 佐喜眞 道夫様のお言葉を載せさせていただきます。

私は上野誠のコレクションを通して、息子の遒さんと長い親交を結んできた。
1909年生まれの誠は戦中、身近に接していた貧しいの農民や労働者の日常を愛情込めて
木版画の作品にし、戦後は原爆と平和の問題に取り組んでたくさんの作品を生み出した。
上野遒がその父親の仕事に影響を受けなかったはずはない。
人間と社会的状況に対する関心から絵を考えるという姿勢を遒は受け継いでいる。
しかしその作品の印象は大きく異なる。
1939年生まれの遒は、戦後の高度経済成長とその破綻とともに我々が作り出した文化が
崩壊して行く社会の中で生き、木版画で人間像を刻み続けて来た。そうした社会の一員として
上野遒が描く心象風景はバラバラで互いに無関心な人々の孤独で滑稽な姿である。
上野誠の描く人々の足元には確かな大地があった。上野遒の描く、跳びはねて遊ぶ子ども達には
着地する大地はない。群れてなおバラバラな人々は流砂の上に立っているかのようだ。
上野遒の作品には時折寂しげな表情の人物も現れる。
これもまた日本社会の一断面の表情だろうか。親子二代にわたる偉大な画業を通して、
私は日本社会の恐ろしいまでの変化をまざまざと感じている。

佐喜眞美術館
2017.06.26 / Top↑
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